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院長のひとり言

嫌われ者

こんにちは。 インプラント、審美歯科の保土ヶ谷オグラ歯科医院院長小倉充です。

世の中、いろいろな職業があるが面と向かって「大っ嫌い」って言われる職業ってあまりないと思う。

しかし、我々歯医者はよく言われる。

この頃はほとんど飲みに行かないが、若いころ飲みに行って「お客さんの職業って何?」と聞かれ、なかなか当ててくれないので「歯医者だよ」というと、「えー、大っ嫌い!」とよく言われた。

当然というか、多分私のことというより歯医者そのものが嫌いなだけであろうが、あまりいい気はしなかった。

世の波風にもまれ、この年になると嫌いと言われても挨拶言葉位に感じ、気にしなくなっている自分がいる。

患者さんからも「私、歯医者さんが大っ嫌いだから」という言葉を良く聞くが、その中で特別な方がお一人いらっしゃる。

初老の女性である。

20年近く欠かさず定期検診に来られているのだが、その度に「歯医者さんが大っ嫌いだからまた来ました」と言って検診が始まる。

すごく熱心に毎日のブラッシングをされているので、衛生士が検査とスケーリング(歯石除去)をするだけでドクター側のチェアに座らずに終わってしまう。

こちらの治療はなくとも挨拶をすると、「先生、嫌いだから早く帰ろう」と言って笑顔で帰って行く。

この20年で私が治療したのはほんの数回

歯周病なんかほど遠い健康な口腔内を維持していらっしゃる。

もう一人、「嫌い」とは言われないが、ダウン症の女の子。

もう、二十歳を超えたから女性ですね。

この女性は幼稚園前からお母さんに連れられて毎月クリーニングに今でも来ています。
ダウン症は先天性の病気で、口呼吸や発育障害で歯並びが悪く虫歯や歯肉炎になりやすいのですが、「ダウン症の子はあまり長く生きられないので毎月自費でもいいからクリーニングに来るので抜歯など痛い思いはさせないでください」という
お母さんの希望でやはり20年近く毎月クリーニングに来ていただいています。

通常、ダウン症の子は虫歯、特に歯肉炎がひどいのが特徴ですが、毎月来ていただいている効果なのか、虫歯や歯肉炎は全然なく、私が治療したのは1回だけ。

今も元気に通って来てこの1ヶ月で楽しかったことなど話してくれます。

私は嫌われ者でも結構ですが、定期検診にちゃんと来ていただければ優しい衛生士がクリーニングや指導を行うだけで、ほとんど歯を削ったり痛い思いをしたりすることなく快適に生活できると思います。

治療終了が最後の日ではなく、その日からメインテナンスが始まるのです。

せっかく治療した歯ですから、出来るだけ長期に安定した快適な食生活を送りたいもんですね!



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