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院長のひとり言

総入れ歯でアワビの刺身?

こんにちは。 インプラント、審美歯科の保土ヶ谷オグラ歯科医院院長小倉充です。

皆さん、総入れ歯で硬いものは食べられないと思っていませんか?

よくコマーシャルでお煎餅をたべて「あいたたた…」なんてシーンを見かけますが、実はお煎餅は結構食べられるんですよ。

そこそこの硬さのものはある程度の大きさになったら飲みこんじゃうので砕くことができれば大丈夫。

誰も粉になるほど細かくしてから飲みこむ人はいませんものね。

痛いのは細かくなったかけらが入れ歯と歯茎の間に侵入してしまった時に起こるのです。

ならば、侵入しないような吸着が得られていれば問題はないわけです。

吸着って?

これは良く冷蔵庫の扉に付けてある吸盤と同じ原理。

吸盤は必ず柔らかいもので出来ており、少しの吸気の層があることが大事。

相手は平らですべすべしている表面性情をしていること。

押し付けると吸盤が潰れて中の空気が抜けますが、手を放すと元に戻ろうとして内圧が低くなり吸着するというのが吸い付くということ。

入れ歯は柔らかくはありませんが相手、すなわち歯茎がある程度の弾力性があるので圧力が加わると中の吸気が抜け、押された歯茎が元の形に戻ろうとすることで内部が陰圧になって吸着するのです。

総入れ歯が落ちないのは吸着がいいからです。
もちろん、外形の設定を間違っていたり咬み合わせが悪くて転覆してしまうような入れ歯はだめです。

オグラ歯科医院では上の総入れ歯は引っ張っても落ちないくらい、下の総入れ歯は口を開いても浮かないように作製及び調整します。

吸着すれば何でも咬めるかというと、入れ歯に不向きは食べ物もあります。

ガムやお餅など入れ歯にくっついてしまうもの、アワビのように最後まで噛みしめないといけないものなどです。
自分の歯とは違って歯茎という軟組織の上に乗っているものですからギューっと噛みしめなきゃいけないものはちょっとつらいですよね。

ところが、先日上下総入れ歯で、なおかつ下の土手がほとんどない方が「なんでも咬めてうれしい。この前法事でアワビの刺身が出たけど全然平気で食べられた」と言ってくれました。

また、「私は毎朝トマトを1個丸かじりするのが日課なの。だってトマトの丸かじりって美味しいじゃん!」ともおっしゃっていました。
トマトの皮も手ごわいですよ。

この方は自費の金属床義歯を入れた方です。

また、先週上下総入れ歯を入れて、今日2回目の調整で来られた患者さん。

この方も何でもおいしくいただけると言っていただけたので、アワビの話をしたら、「あっ、私も昨日アワビのお刺身を食べたけどとてもおいしかった」とのこと。

この方は保険の総入れ歯。

そこで、何でも食べられれば食べられるほど歯が擦り減るのが早いから数年後には作り毛なきゃいけない時が来ます。

その時は耐久性がある自費の金属床にした方がながもちしますよ。何かの時のために予備として今の入れ歯もとっておいた方が良いし。

と、提案すると、「じゃ、次回はそうするわ」と言ってニコニコしてお帰りになりました。

オグラ歯科医院では、基本的に保険の義歯と自費の金属床は製作過程はほとんど変わりません。

違いは材質です。

保険だからと言って咬めない入れ歯では入れている意味がありませんからね。

でも、車のタイヤと同じで擦り減りますのである程度は消耗品と思っていただけると助かります。

皆さんも昔食べられたのに入れ歯になった今は諦めている好物ありませんか?

是非もう一度食べてみましょう!

美味しいものを食べるのもいいですけど、美味しく食べるのはもっといいと思いますよ。

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